マイナス思考を改善したいと思った時に「気にするな!」「考え過ぎるな!」と言われても、それが出来れば苦労しない…と思ってしまいますよね。確かに気持ちを変えることは大切ですが、自分の気持ちに無理矢理フタをするだけではマイナス思考の根本を変えることは出来ません。
この記事では、マイナス思考を改善する為の具体的な方法や考え方をご紹介します。マイナス思考について理解し特性を押さえ、自分に合う改善方法を見つけることが大切。出来そうな改善方法から是非試してみてくださいね!
もくじ
そもそも人類みなマイナス思考。
マイナス思考を改善したい!と思った矢先ですが、基本的に人間は皆マイナス思考なんだそうです。マイナス思考に悪いイメージがあるかもしれませんが、これは大昔から受け継がれてきた人間の自己防衛反応のひとつであり、最悪の事態を想定する危機管理能力があるということでもあります。そもそも人類の祖先が全員プラス思考だったとしたら、もしかしたら命が繋がれることは無かったのかもしれません。
例えば物音や気配を察知した時に、マイナス思考の原始人は「外敵が近付いているのでは?」と最悪の事態を想定して動くでしょう。一方プラス思考の原始人は物音から以前捕獲した美味しい鳥を思い出し、その場でほんわか夢見心地かもしれません。たとえ物音の正体が美味しい鳥によるものだったとしても、外敵と考えて動く方が生き残る確率は高くなるはず。マイナス思考で生き抜き、命を繋いできた原始人の子孫が現代を生きる我々であるならば、自然とネガティブな考えが頭に浮かぶのも頷けます。
マイナス思考改善で人生が変わる?
一説によれば、人間は目覚めてから眠りにつくまでの間に約7万回の思考を繰り返すと言われています。しかもそのほとんどが無意識に行われ、約8割はマイナス思考で9割以上は昨日と同じ思考が繰り返されているのだそう。私達は毎日、今日考えていた内容とほぼ同じ事を昨日も一昨日も同じように繰り返し、明日も明後日も無意識に考え続けてしまうということになります。同じようなことを365日、マイナス思考で何年も…。無意識とは言え、少し怖くなってしまいますよね。
何万回もの思考を一つ一つ完璧にコントロールすることは出来なくても、プラス思考を意識することで全体の流れを良い方向へ変えることは出来ます。1日何万回も繰り返される思考は良くも悪くも現実となって現れます。マイナス思考のまま過ごす1年と、マイナス思考改善方法を実践して過ごす1年とでは、日々の行動や精神面・生活面などに大きな違いが出ることは間違いないでしょう。思考が変われば行動も変わり、延いては人生が変わるということも十分にあり得るのです。マイナス思考改善方法を実践して、パワフルな日常生活に変えていきましょう!
考え過ぎない、開き直るの。
私自身が過去にそうだったのですが、マイナス思考の人は起きてもいない遥か先のことまで考える想像力がとても豊かです。漠然とした不安に駆られ、負のストーリーを1人黙々と書き進めている状態です。もうすぐ本1冊書けるくらいです。まだ現実には何も起きていないのに。
マイナス思考の考え過ぎを改善する為に、まずは開き直りを習得してみてはどうでしょうか。過去に起きたことは、失敗も上手くいかなかったこともショッキングな出来事も全て一旦受け入れます。しかし「過去がこうだから今日もダメで未来もきっと…」というマイナス思考はやめましょう。改善する為にも「起きたことは仕方がない」と割り切って開き直ることも大切。ただ心配ばかりしても現状が変わらないだけでなく、考え過ぎは現在や未来にも悪影響を及ぼします。マイナス思考自体は悪いことではないとはいえ、過ぎるマイナス思考は行動力を失わせてしまうからです。フットワークを軽くする為にも、過去に起きた事全てそれはそれとして開き直ってみてください。
マイナス思考の大敵【長期記憶】と上手く付き合う方法
何日も何年も前に起きた出来事の記憶が、ふとした瞬間に鮮明に思い出されることってありませんか?良くも悪くも感情が動いた出来事ほど長期記憶として残りやすく、忘れた頃に蘇ってはマイナス思考の引き金になります。忘れたいのに忘れられない、思い出したくないのに記憶が蘇る…!まさにマイナス思考の大敵とも言えるのが、長期記憶ではないでしょうか。
しかし過去の嫌な記憶がフラッシュバックしたからといって、何も最後まで付き合う必要はありません。思い出したくない記憶の一端が、少しでも顔を覗かせた時点で切り離してしまいましょう。長期記憶が蘇ることは仕方ないとしても、その事について考えることをやめたり、それ以上思い出さないと自分で決めることは出来ます。記憶と上手く付き合う方法として、思い出しそうになったらテンションの上がるポジティブな曲を脳内で流すのも効果的。過去の嫌な記憶が蘇っても切り離し続けることで、思い出される頻度も少なくなっていきます。長期記憶と上手に付き合う方法も実践しながら、マイナス思考を改善していきましょう!
ポジティブな自分会議をする方法
「どうして自分はダメなんだろう」と、1人で考え込むことはありませんか?考え事をしたり悩んだりしている時というのは、もう一人の自分と会話をしている状態でもあります。マイナス思考を改善する方法として、自分への質問を意識的にポジティブな内容に変えてみましょう。
例えば「どうして自分はダメなんだろう」と問いかければ、内側の自分はダメな理由をいくらでも答えてくれます。しかしこれでは、いかに自分がダメかを再確認することにしかならずマイナス思考を加速させてしまいます。そこで試しに「どうすれば理想の自分に近付けるんだろう」という問いかけに変えてみてください。質問を変えると答えも変わります。きっと理想の自分に少しでも近付く具体的な方法が返ってくるでしょう。
他にも「なぜ上手くいかないんだろう」は「どうすれば上手くいくんだろう」、「なぜ分からないんだろう」から「どうすれば理解出来るようになるんだろう」などなど。「なぜ?」「どうして?」と理由だけを確認する質問スタイルを、「どうすれば」「何をすれば」「どう動けば」と具体的な行動方法を考える質問スタイルに改善すると効果的。いかに自分がダメなのかを再確認する悲しく暗い自分会議から、建設的で生産性のあるポジティブな自分会議に改善してみてくださいね!
マイナス言葉を排除せよ
日本で古来より信じられている”言霊(ことだま)”は、人の思いが言葉に宿り、発した言葉通りのことが現実に起きるというもの。魂や目に見えないものを信じるかどうかは別として、人の思いや思考は言葉となり、言葉は行動となり、行動が結果を生み出していくことは事実。本当に魂が宿っているのかと思うほど言葉の力は絶大です。だからこそ、マイナス言葉はそもそも使わないが吉。いや、大吉です。無理・面倒くさい・無駄・不可能・どうせ・やりたくない・苦手・難しい…などなど、取り留めも無く湧き出るマイナスの言葉やフレーズを口にしないように、思わないようにしてみてください。マイナス思考のきっかけすら与えない環境作りをしていきましょう。
また、批判・否定・愚痴・泣き言・悪口・言い訳も言わないことです。マイナスの切り替えしをする「でも」「だって」「だけど」を使うのもやめましょう。マイナス言葉に生産性は無く、自身の思考も誰かとの会話も全て終わらせることが出来てしまいます。周囲から「話にならない」「何を言っても否定される」と思われ、徐々に距離を置かれ気付けば孤立していた…なんてことにもなりかねません。マイナス言葉を人に向けて放った結果、巡り巡って一番ダメージを受けるのは自分自身。マイナス言葉を使うメリットは一切無いと言っても過言ではありません。
物事をポジティブに解釈する方法【リフレーミング】を身に付けよう!
リフレーミングとは、心理学の一種NLP(神経言語学的プログラミング)の中で使われるテクニックの一つで、物事の枠組み(フレーム)を変えて捉えることを言います。難しく聞こえるかもしれませんが、リフレーミングの一例に「コップ半分の水を見て”まだ半分ある”と捉えるか”もう半分しかない”と捉えるか」という代表的なたとえ話があります。マイナス思考であれば「もう半分しかない」と不安や焦りに駆られますが、楽観的に捉えることが出来れば「まだ半分もある」と安心して現状を楽しむことができます。
自然界に光と影や表と裏があるように、どんな出来事も2面性を持っています。マイナス思考の人はついマイナス面に目が行きがちですが、リフレーミングで見方を変えてプラス面を探してみてください。例えば転んで膝を擦り剝いても、頭を打たなくて良かった、顔じゃなくて良かったと捉えることが出来ます。リフレーミングを日常的に使ってマイナス思考を改善していきましょう!
ストップ、ないものねだり。
所有物・知識・才能・経歴・外見に至るまで、人と比べては自分がちっぽけに思えて何の魅力も無いように感じることはありませんか?マイナス思考を改善する為に、他人との比較は金輪際やめてしまいましょう。人は基本的にマイナス思考な上に隣の芝が青く見える生き物ですが、人と比べても気持ちが満たされることはありません。たとえ自分より下を見つけて安心感や優越感に浸ることが出来たとしても一時的。何事もどの分野にも上には上がどこまでも存在するのですから、比べ始めるとキリが無いのです。
「いいなぁ」「すごい」と他人をただ羨み、自分を卑下するだけではマイナス思考が止まりません。しかしそんな気持ちも、突き抜ければ「絶対負けたくない!」「あの人に近付きたい!」と行動を起こす原動力に変わります。劣等感を原動力に変えられないのであれば、違いをそれぞれの個性だと思って楽しむか、違いを楽しめないのであれば比較を意識的にやめる方が良いでしょう。マイナス思考改善の為にも、人と比べて「あれもない、これもない」と無いものを数えるのはストップ!比べるなら過去の自分と!そして小さなことでも自分を認めて、今あるものに磨きをかけることに意識を向けてみてくださいね。
変えられないものについて悩まない!
自分では変えられない根本のベースに関して、マイナス思考で悩むのはやめましょう。簡単な例を挙げると身長や骨格がそうです。良い大人になってから「身長が高ければもっとモテるのに…」と考えるだけ時間の無駄です。今から伸びる可能性が低い身長よりも、ファッションや立ち振る舞い・言動に至るまで、改善して伸ばせるところは山程あります。身長について考える時間を自分の魅力を高める時間に充てる方が、モテる日は早くやってくるでしょう。
あくまで身長は一例ですが、要は生まれながらにして与えられた条件の中でどれだけ自分を高められるかです。自分が生まれた家・町・国などもそう。まずは自分に与えられた枠組みの中でどれだけ頑張れるかが重要です。変わらない・すぐには変えられない環境に悩み嘆くより、変えられる自分自身に集中しましょう!
人を励まし褒め称えるべし
人を励まそう褒めようとすることで、必然的に相手のプラス面に目を向けることが出来ます。なかなか自分で自分を褒められないマイナス思考の人にとっては、プラス面に意識を向ける良い練習にもなります。人を励ます内にポジティブな言葉のボキャブラリーが増えるだけでなく、気付けば物事をプラスに捉える思考回路が身に付いているでしょう。
何よりも他人に言ったことは自分に言っているも同然です。人を励ますことで自分も励まされ、不思議と「自分も頑張ろう」と思えるのです。褒める時はヨイショでは無く、心からスタンディングオベーションを送るつもりで。いいね!と思ったことは率先して褒めていきましょう。1日1褒め1励ましをするつもりで、人のプラス面に意識を向けて過ごしてみてくださいね。
やって後悔は一瞬、やらずに後悔は一生
良くも悪くも感情が動いた出来事ほど長期記憶として残ると前述しましたが、「思い切れなかった」「チャレンジ出来なかった」などの”やらない後悔“も尾を引きます。「石橋を叩いて渡る」ということわざは、壊れそうもない石の橋を叩いて安全を確かめて渡ることから、用心深い・慎重に行動するなどの意味で使われますが、マイナス思考の人は石橋をいくら叩いても渡れないタイプ。石橋を叩けば叩くほど不安や恐怖が大きくなり、橋を渡る最初の一歩すらも踏み出せなくなるのです。
マイナス思考が行動の妨げになっていると感じたら、自分の一生を引き合いに出して考えてみましょう。やって後悔は一瞬、やらずに後悔は一生です。行動しなければ、その先何年も何十年もやらなかった後悔に苛まれることになりますが、行動出来ればたとえ失敗しても「やるだけやった!」「逃げなかった!」というポジティブな記憶に後々変わってくれます。好きな人に好きと言う・行きたい場所に行く・会いたい人に会う・自分がやりたいことをやる時に、世間体や周囲の目を気にすることも他人の意見も必要ありません。「今行動を起こさないことを、一生後悔しないか」自分に問いかけてみましょう。やりたいかやりたくないか、人生は自分が思うよりずっとシンプルです。
ポジティブになれる魔法の言葉『今はまだ』
思い切って挑戦したことや頑張ってきたことが報われないと、諦めたり投げ出しそうな気分になることってありますよね。「やっぱり自分はダメだ」「情けない」そんな風に自分を責めるマイナス思考が止まらない時は、「今はまだ」というマジックワードを使ってみてください。
例えば、継続が出来ず三日坊主で終わっても「今はまだ、三日坊主」、自分の英語が通じなくても「今はまだ、英語が話せない」、初対面が苦手で会話が続かなくても「今はまだ、対人コミュニケーションが上手く取れない」などなど。自分のダメな部分を否定しそうになった時に「今はまだ…」から始めてみてください。マイナス思考で落ち込むようなシチュエーションでも、この一言を付けるだけで未来の可能性がよく見えるようになります。今はまだ出来ないことが多いということは、これから出来るようになることも多いということ。マイナス思考で立ち止まりそうになった時は、「今はまだ」と言い聞かせて自分の背中を押してあげてくださいね!
ポジティブな人の近くで過ごそう
周囲に底抜けに明るい人や、いつも前向きな人はいませんか?マイナス思考を改善したい時は、マイナス思考から縁遠そうな人を見つけて一緒に過ごすのも一つの方法。「類は友を呼ぶ」と言うように似た者同士は自然と集まりますが、呼ばれなくてもこちらから近付けば良いのです。最初は見よう見まねでポジティブなフリをしているだけでも、演じ続ければ自分のものに変わります。プラス思考に変わろうとする自分に違和感を感じるかもしれませんが、習うより慣れろです。嘘が本当に変わるまで演じ抜きましょう。プラスのエネルギーに圧倒されながらも、一緒に過ごす時間が長くなれば思考回路や行動パターンもだんだん似ていきます。
信じる者は救われる!【プラセボ効果】でマイナス思考を改善しよう。
治療効果の無い薬を飲んでも、薬を飲んだと思うだけで本物の薬と同じような効果が得られることをプラセボ効果(偽薬効果)と言います。簡単に言うと思い込みによる心理作用のことで、子どもが「痛いの痛いの飛んでいけー!」とおまじないをかけられると泣き止むのもプラセボ効果の一つ。言い聞かせ・思い込み・信じ込みは現実になるということですね。
病は気から、マイナス思考も気持ちから!出来る・大丈夫・何とかなると自分に言い聞かせ、この心理効果をマイナス思考を改善する方法として活用してみてはどうでしょうか。
まとめ
冒頭でもご紹介したように、放っておけば人間は皆マイナス思考です。しかしプラス思考を意識し、マイナス思考を改善することは出来ます。今回ご紹介した方法の中で、出来そうな事から是非試してみてくださいね!!
こちらの記事もご覧ください⇒成功者の朝活に学ぶ!朝の良い習慣12選と習慣化するまで続けるコツ
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