仕事でのコミュニケーションは、主に同僚をはじめ対上司・対先輩・対お客様など。誰とでも円滑なコミュニケーションを取れるに越したことはありませんが、やはり親しい人と接するときと同じようにはいきません。独特の緊張感に飲まれ、思うように動けず悩んでいませんか?
円滑なコミュニケーションについて調べたとき、「何を話すか・どういう態度で聞くか・どんな相槌を打つかが大切です。」…なんて、よくあるポイントを見た方もいるかもしれません。しかし、これらが実際に必要なのはコミュニケーションが始まった後。仕事で円滑なコミュニケーションを取りたいと思ったとき、本当に意識すべきポイントはコミュニケーションが始まる前に隠されています。
この記事でご紹介するポイントを意識すると、仕事で今よりも円滑にコミュニケーションを取れるようになります。「○○を話そう」「態度は…」「相槌は○○を意識しよう」と備えたことも、コミュニケーションの中でより自然に発揮できるでしょう。ではさっそく見ていきましょう!
もくじ
円滑なコミュニケーションとは?
どうも、ちか(@Chika_chm)です!円滑円滑と言いますが、つまりどのようなコミュニケーションを取れたら「円滑なコミュニケーション」と呼べるのでしょうか。
円滑(えんかつ)とは
・物事が滞らず、すらすら運ぶこと
・物事が滑らかで、角立たないこと
コトバンクさんの言葉を借りれば、つまり「すらすらやり取りができること」「なめらかな意思疎通ができること」が円滑なコミュニケーションと言えるようです。では逆に、すらすら・なめらかにコミュニケーションが取れないときというのは、どんな状況・どんな相手でしょうか。仕事で円滑なコミュニケーションを取りづらい人の特徴をいくつかピックアップしてみました。
円滑なコミュニケーションが取りづらい人の5つの特徴
「なんとなく接し辛い…」「話しかけ辛い…」「あの人とのコミュニケーションが苦手」などなど、コミュニケーションを取りづらい人があなたの周りにもいるかもしれません。話しかけ辛さの理由や円滑なコミュニケーションを妨げる原因を突き止めましょう。
1、表情に動きがない
人と話すとき、相手が笑ったり困ったり怒ったりする表情から今どんな気持ちなのか・何を考えているのかを想像しますよね。表情次第で相手にかける言葉やコミュニケーションの取り方が変わることもあるでしょう。表情の変化で目に見えない内面が視覚化され、円滑なコミュニケーションのヒントを得ることができるのです。そんな表情に変化がない人は「何を考えているか分からない」と思われがち。冷たい人だと思われたり機嫌が悪いと勘違いされ、周囲は無意識に接する機会を必要最低限に抑えてしまいます。
2、テンションが低い
テンションが低めで標準設定されている人は「話しかけないでオーラ」を放ちがち。本人が「もっと皆とコミュニケーションを取りたい!」と意欲的であっても、それが伝わらず遠巻きにされてしまいます。反応の薄さは関心の無さと受け取られ、気怠そうに返事をする様子は疲れすら感じさせます。「そっとしておいた方がいいのかな…」なんて気を遣われ、コミュニケーションの輪からは外れてしまうのです。
3、いつも忙しそう
やるべきことに追われ、話しかけても片手間に返事をされる。隙をみて声をかけても「ごめん、後でもいいかな」なんて言われちゃう。いつも忙しそうな人には話しかけ辛く感じるものです。話しかけることで相手の時間を奪うような申し訳なさを感じたり、邪魔にならないように気を遣ったり。忙しそう・大変そう・話すどころじゃなさそうなど、パッと見たその人の状況もコミュニケーションの取りやすさに影響を与えますよね。
4、威圧感がある
無表情や口角が下がった口元・腕をくむような態度は、「怖い」「怒ってる…?」などと思われ敬遠されがち。滲み出る威圧感で緊張感が高まり、やっとの思いで話しかけても終始ギクシャク。コミュニケーションに疲労を感じるなんてこともあるのではないでしょうか。話しかけるのに勇気が要る相手とは、どうしてもコミュニケーションの頻度も下がってしまいます。本人は至って普通に過ごしているつもりでも、周囲からすれば円滑なコミュニケーションとは最も遠い人物かもしれません。
5、挨拶をしない
「おはようございます」「お疲れ様です」短い言葉ですが、この一言を交わすか交わさないかで話しやすさに大きな影響が出ます。挨拶は相手の存在を認める行為。自ら心を開き人と接するつもりがあることをアピールできます。挨拶をしないということは、イコール関わるつもりがないと受け取られてもおかしくありません。挨拶はコミュニケーションの準備体操のようなもの。これが無いとどうしても接しづらく感じてしまいます。
仕事のコミュニケーションを円滑にする鍵はズバリ…
話しかけ辛い雰囲気の相手とのコミュニケーションがぎこちなくなったり、話しかけやすい雰囲気の相手とは「円滑なコミュニケーションを…!」なんて意識しなくても自然に接することができたりしませんか?コミュニケーションの起点となるのは多くの場合「誰かに話しかける」または「誰かから話しかけられる」このどちらかです。この2つのイベントが発生しやすい状況が整えばこそ、円滑なコミュニケーションを仕事でも取りやすくなります。どういう空気感の中でコミュニケーションを始められるか、どういう雰囲気の人とコミュニケーションを取るかで円滑具合が変わるため、コミュニケーションは話す前から始まっていると言っても過言ではありません。
「話しかけやすさ」と「話しかけられやすさ」この両方が高まれば高まるほどコミュニケーションを始めやすくなり、スタートがスムーズであればやり取りも円滑に進められます。では。具体的に何をすれば仕事で円滑なコミュニケーションが取りやすい雰囲気が作れるのか。「円滑なコミュニケーションのすゝめ」で3つにまとめてみました。
円滑なコミュニケーション3つのすゝめ
「話しかけやすい」「話しかけられやすい」この両方が実現しやすい空気感を作るため、2つの矢印と1つの輪を意識しましょう。1つめは周囲から自分へ向く矢印。2つめは自分から相手に向く矢印。そして全体を包む雰囲気の輪です。
1、話しかけられやすい雰囲気作り
まずは、周囲から自分への矢印が向きやすい雰囲気を整えることから始めましょう。あなたにとって「話しかけやすい人」とはどんな特徴を持った人ですか?
- 表情が明るい
- 声をかけてくれる
- リアクションをしてくれる
- いつも笑顔な印象
- 機嫌が良い
- 話を聞いてくれる
他にも思い浮かぶ特徴があるかもしれませんが、そのどれもが先にご紹介した「円滑なコミュニケーションが取りづらい人の5つの特徴」と真逆であることは間違いありません。表情に動きがない人より、リアクションが分かりやすい人。テンションが低い人より、明るく快活な人。いつも忙しそうな人より、接するときはしっかり向き合ってくれる人。威圧感のある人より、自分から話しかけるなど分かりやすくコミュニケーションに前向きな人。挨拶をしない人より、気さくに声をかけてくれる人の方が接しやすいですよね。「話しかけやすい人」をイメージした雰囲気作りを心掛けると、周囲は安心して接することができます。「この人はちゃんとリアクションをしてくれる」「この人はいつも明るく返答してくれる」など話しかけてくれた人が安心するような反応を心掛けると、あなたを取り巻く雰囲気も変わっていきます。それは仕事での円滑なコミュニケーションの助けにもなるでしょう。
●コミュニケーションカラーを身につけよう
話しかけられやすい雰囲気作りを助けてくれるコミュニケーションカラー。もちろん自身の行動ありきですが「話しかけられやすい色」を身に付けることで、よりスムーズに柔らかい空気感を纏うことができます。仕事で身につけやすい色といえば黒・ネイビー・グレー・青など。落ち着きや責任感・誠実さや知性をアピールできる寒色系がメインですが、人との繋がりを求めるなら是非黄色・オレンジ・赤・ピンクなどの暖色系を身に付けてみてください。主張の強い色なので小物やワンポイントでさりげなく。癒しやリラックス効果のある緑もオススメです。色で人の潜在意識に働きかけ「なんとなく接しやすい…」と感じる無意識を味方につけましょう。
2、人に話しかけやすい精神状態を整える
続いて、自分から相手に矢印を向けやすい精神状態を整えましょう。「円滑なコミュニケーションを取りたい」そう考えながらも、自ら話しかけることに苦手意識を抱いていませんか?苦手意識から生まれる過度な緊張は、言葉を詰まらせたり頭が真っ白になったり自分らしさが出せなかったりと、円滑なコミュニケーションの妨げになります。また、人は話しかけられることを待つばかりの人より、話しかけてくれる人の方が「話しやすい」と感じるもの。仕事先で円滑にコミュニケーションを始めやすい雰囲気を作るためにも、人に話しかけやすい精神状態を整えておきましょう。ポイントを2つご紹介します。
●ポイント1「相手の反応を期待し過ぎない」
自ら声をかけたときに、相手の反応の薄さや冷たさにショックを受けたことはありませんか?そのショックは、自分が思う「当たり前の反応」との間にギャップがあればあるほど大きくなります。「きっと明るく返してくれるだろう」そんな期待が裏切られたときの小さなショックが、次に話しかけるときの抵抗に変わるのです。あなたにも個性があるように、人にも個性があります。コミュニケーションを取るときの反応が基本的に明るい人がいれば、基本的に静かな人もいます。反応が良くない理由を「嫌われるのかも…」なんて自分のせいにせず、「機嫌が悪いのかも…」と気にし過ぎることもなく、「そういうタイプの人もいる」くらいに思っておきましょう。期待しなければギャップに衝撃を受けることもありません。
●ポイント2「日々ジャブを打つべし」
仕事先で話しかけることに苦手意識がある人は、単純に話しかけることに慣れていないだけかもしれません。軽い挨拶や質問・世間話などでジャブを打つ練習から始めてみましょう。最初は話しかけやすい人から。5回に1回くらいは「ちょっと話しかけ辛いな…」と感じる人にチャレンジしてみる。周囲は「この人は話すタイプの人なんだ」と認識してくれますし、自分の中でも「話しかける」という行為に対するハードルが下がっていきます。毎回しっかりした会話ができなくても、小さな会話でジャブを打つべしです。「え、世間話ってたとえば…?」と悩んだ人は是非こちらの記事もご覧ください。
3、コミュニケーションを取りやすい空気作り
最後に意識したいのは、全体を包む雰囲気の輪です。仕事先によって、話しやすい空気感と話し辛い空気感ってありますよね。過度に緊張することなく円滑にコミュニケーションを取りたいときに欲しい「話しやすい空気感」ですが、自分ひとりで即日なんとかできることではありません。それでも徐々に円滑なコミュニケーションを取りやすい空気感を広げていくことはできます。
- 明るく挨拶をする
- 特定の人だけでなく色々な人に声をかける
- 誰かと話している時に他の人も会話に巻き込んでみる
- 「ありがとう」を伝える回数を増やす
- 褒め言葉を会話に混ぜる
懇親会やランチを一緒に取る機会があれば一気に仲を深められる可能性もありますが、仕事以外で話すタイミングがない場合は、普段の行動から話しやすさを演出していくしかありません。明るい挨拶から始まり、言葉を交わす頻度を高めてみる。笑顔を意識してみるだけでも雰囲気は明るく空気感は軽くなります。まずは自分の周りから気さくに話せる相手を増やして、その輪を徐々に広げてみてはどうでしょうか。
まとめ
会話の話題・リアクション・相槌など、コミュニケーションが始まった後に「何を話そうか」「どう接しようか」と考えておくのは大切なことです。しかし前もって円滑なコミュニケーションが取れる雰囲気作りをしておけば、予め用意してきた話題も自然に話すことができますし、表情は意識せずとも明るく、気持ちの入ったリアクションもできるでしょう。
どんな雰囲気の中でコミュニケーションが始まるかというのは、その後のコミュニケーションの円滑具合に大きく影響します。普段からコツコツとジャブを打ちながら、良い雰囲気作りをしてみてくださいね!