なぜ緊張すると震えるの?緊張で震えが起きる唯一の原因と克服方法8選

人前でのスピーチ・プレゼン・発表、初対面の人と会う時や自己紹介などで、緊張して声や手足が震えた経験はありませんか?話している時に声や身体が震えると相手に緊張が伝わります。「緊張してる?」「大丈夫?」と心配されたり、大勢の前だと変に注目を集めてしまったり、時にはからかわれることも…。


震えを止めようにも、落ち着こうとすればするほどかえって緊張して逆効果。相手に震えが見えていると思うと余計に焦って震えが止まらなくなってしまいます。震えを自覚していても「どうすれば震えが止まるのか分からない!」と悩む人へ。この記事では、緊張で声や身体が震える原因と克服方法をご紹介します!

緊張すると震えるのはなぜ??

そもそもなぜ緊張すると声や身体が震えるのでしょうか。緊張やプレッシャーで精神的ストレスを感じたとしても、なぜそれが震えに繋がるのか疑問に思う人も多いはず。原因を知ることで震えを止める方法が見えてきます。克服方法の前に、まずは緊張で震える時に身体でいったい何が起きているのかを見ていきましょう!

緊張による震えは自律神経の乱れが関係している!

まず「自律神経」とは、私たちが自分の意志でコントロール出来ない部分の活動を担ってくれている神経のことです。難しく聞こえるかもしれませんが、例として自律神経の仕事を挙げると、就寝中の呼吸・体温調節・内臓の働きのコントロール・発汗・血管の収縮・血液量の調整などです。私たちは自分の意志で手足を動かすことは出来ても、身体の中身まで動かすことは出来ません。このような人間の意識が届かない部分を、自律神経が24時間無休で働いて自動コントロールくれるおかげで、就寝中も心臓の動きや呼吸が止まることなく生命活動を続けることが出来ているのです。

自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つで成り立っています。人間の身体が活動する時(主に勉強・運動・労働をする時や、緊張感・危機感・恐怖感を感じた時)に交感神経が働き、安静時や夜などリラックスしている時に副交感神経が働くのです。この2つの神経が完全にスイッチする訳ではなく、どちらかが少し優位になるというシーソーのような状態でバランスが保たれていると言われています。しかし強いストレスを感じたり緊張状態が続くと交感神経ばかりが働き、副交感神経はお休み状態になってしまいます。その結果自律神経のバランスが乱れてしまうのです。自律神経が乱れると、身体には以下のような症状が表れます。

  • 血圧の上昇
  • 手足の震え
  • 心拍数の増加
  • 発汗
  • 声の震え
  • 身体に力が入る
  • 体温上昇
  • 赤面
  • 呼吸が浅くなる

ストレスは多過ぎても少な過ぎても身体に不調が表れます。人前に立ったり初対面の人と話す時に緊張感・危機感・恐怖感を感じると交感神経が過剰に働き、自律神経が乱れて震えに繋がると考えられます。

緊張による震えを克服する方法

「緊張をストレスに感じる→交感神経が過剰に働く→声や身体が震える」この連鎖を止めて震えを抑えるには、副交感神経の働きを促して自律神経のバランスを整える必要があります。副交感神経の働きを促すには、緊張を和らげリラックスすると効果的。考え方ひとつ変えるだけで震えが止まる人もいれば、身体を動かすことで緊張が和らぐという人もいます。これからご紹介する11の克服方法の中で、自分に合いそうなものがあれば是非試してみてくださいね!

震え克服方法1「深呼吸をする」

自律神経は私たちが意識できない部分を自動調整してくれる神経だとご紹介しましたが、自律神経が自動調整しているものの中で、唯一自分でもコントロール出来るものがあります。それが「呼吸」です。緊張で震える時は無意識に呼吸が浅くなっています。人前で「あ~緊張する…」「震える…」と思った時に意識的にゆっくり大きく呼吸することで、副交感神経の働きを促すことが出来ます。深呼吸にはリラックス効果もあるので、緊張を和らげて気持ちを落ち着かせることが出来るでしょう。深呼吸のポイントは2つ…

  1. お腹を凹ませながら口からゆっくり息を吐く
  2. お腹を膨らませながら鼻から空気を吸う

深呼吸と言うと空気を大きく吸い込むイメージがありますが、緊張状態にある時の深呼吸で大切なのはまず息をしっかり吐くこと。息を吐かずに酸素を取り込み過ぎると過呼吸になり、逆に苦しくなってしまいます。また、息を吐く時も吸う時もお腹を意識することで自然と腹式呼吸をすることが出来ます。緊張で震えを感じた時は、深呼吸で気持ちを切り替えましょう。自分が話す前や、相手の話を聞きながらでも出来るのでオススメです。

震え克服方法2「ゆっくり話す」

緊張で震えると精神的な余裕が無くなり、無意識に話すスピードが早くなります。緊張で震える時ほどゆっくり話すことを心掛けましょう。早口は相手が聞き取りにくいだけでなく、落ち着きの無い印象を与えてしまいます。話すスピードを意識的に遅くすると落ち着きを取り戻して震えを抑えることが出来ますし、自分が何を話しているのか把握する余裕も生まれます。ゆっくり話すことにデメリットはありません。話すスピードを遅くすると呼吸も自然とゆっくりになり副交感神経の働きが高まる為、震えの克服にも繋がります。冷静で落ち着いた印象を与えることが出来る上に、話に説得力と信頼感が生まれるでしょう。

しかし普通に”ゆっくり”を意識しても、話すスピードが変わっていないことが多いので注意。震えるほど緊張している時は、自分の中で「ゆっくり過ぎるかな?」と思うくらいのスピードで話してやっと聞き手が聞き取りやすいスピードになります。

震え克服方法3「声を大きくする」

緊張で声が震えたり、なぜか裏返るような高い声が出て恥ずかしい思いをしたことはありませんか?これは、緊張で喉の筋肉に無意識に力が入っていることが原因として考えられます。喉の筋肉に力が入ると空気の出口が狭くなり、声が高くなったり震えやすくなるのです。克服するには喉を開ける必要があるのですが、意識すべきポイントは「声を大きくする」「低い声を意識する」この2つです。

「緊張で強張った喉の筋肉を解す」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、2つのポイントを意識するだけで自然と筋肉の緊張が解れて喉が開きます。なぜなら大きな声や低い声は、喉が開いていないと出すことが出来ないから。気持ちひとつで喉の筋肉をコントロールすることは出来ませんが、声のボリュームを上げることと低い声を意識することで半強制的に喉の筋肉の緊張を解くことが出来るのです。声の上ずりや震えの克服にも繋がるので是非試してみてくださいね。

震え克服方法4「背筋を伸ばす」

緊張するとつい身体に力が入り、無意識に姿勢が悪くなりがち。丸まった背中はあなたを小さく見せ、相手の目には自信が無さそうに映るでしょう。緊張で震える時ほど意識的に背筋を伸ばして、美しい姿勢を保つことをオススメします。内面がどんなに焦っていても、震えるほどの緊張状態にあったとしても、見た目は演じることが出来ます。姿勢が良いと堂々としているように見えますし、背筋を伸ばすと不思議なことに本当に自信が湧いてくるのです。良い姿勢を意識して損をすることはありません。お腹に力が入りハリのある声が出やすくなるだけでなく、空気の通り道も真っ直ぐ保てるので楽に呼吸をすることが出来ます。呼吸が楽になれば副交感神経の働きが高まり、震え克服にも繋がるでしょう。

しかし意識した一瞬は姿勢が良くなっても、すぐ元に戻ってしまうの注意。特に現代人の多くはスマートフォンやパソコンに向き合う時間が長く、知らず知らずのうちに猫背になり首が前に出た状態で凝り固まってしまっています。習慣で身に付いた姿勢を、人前に出る時だけ良い状態でキープするには相当強く意識する必要がありますし、何より疲れてしまいますよね…。大切なのは普段から意識して背筋を伸ばすこと。普段から心掛けることで、自然に姿勢維持に必要な筋肉が鍛えられます。綺麗な姿勢が身に付けば、緊張状態でも難なく維持することが出来るようになりますよ。

震え克服方法5「動きを大きくする」

震えている時に動くと余計に震えが目立ってしまいそうですが、実は緊張で震える時ほどボディーランゲージがオススメです。震えは筋肉が強張っている時に起こりやすく、身振り手振りなどのボディーランゲージで身体を動かすと上手く筋肉の緊張を解すことが出来ます。血行が良くなりリラックスする効果もあるので、緊張が緩和されて震えも抑えられるのです。ポイントは”ゆっくり大きな”動きを心掛けること。震えが止まるだけでなく、話に身振り手振りを加えることで表現力が高まり、聞き手が引き込まれる様な分かりやすい話し方になるので一石二鳥です。

震え克服方法6「口角を上げる」

緊張した時ほど笑ってください!…と言っても、震えるほど緊張している時に笑う余裕なんてなかなかありません。そんな時は、ただ口角を上げるだけでOK。緊張状態で自然に笑うことが出来なくても、口角を上げるだけで脳は笑っていると勘違いし、楽しくなる・気分が上がるホルモンを分泌してくれるのです。偽で作った笑顔が本当の笑顔に変わるだけでなく、リラックス効果もあるので自律神経のバランスを整えることが出来ます。緊張で震える時ほど、無理矢理にでも口角を上げましょう!

震え克服方法7「落ち着こうと思わないこと」

震えを止めようと落ち着こうとすると、逆に焦りが増して震えが悪化したという経験はありませんか?心の中で「落ち着いて…落ち着いて…」と言い聞かせるのは逆効果。落ち着こうと言い聞かせることは、自分は緊張しているということを繰り返し確認しているようなもの。これでは益々緊張して震えが止まらなくなってしまいます。

無理に落ち着こうとするのはやめて、まずは緊張を受け入れることが大切です。自分以外の人が上手くやっているように見えたとしても、人前で緊張するのは絶対にあなただけではありません。「緊張するのは仕方ない」と自分の緊張を受け入れて、深呼吸などリラックス効果のある行動を取りましょう。ボディーランゲージや姿勢を良くしたりと具体的に緊張を解す行動を取る方が、「落ち着け」「震えよ止まれ」と言い聞かせるよりも確実に気持ちを落ちるかせることが出来ます。緊張を一旦受け入れて行動を起こし、積極的に震えを止めにかかりましょう。

震え克服方法8「すぐに震えが止まらなくても気にしない」

たとえすぐに震えが止まらなくても気にしないようにしましょう。緊張で震えることは悪いことばかりではありません。相手に心配されることもあるかもしれませんが、一生懸命さが伝わります。緊張したことのない人なんていません。緊張しても震えても、胸を借りるつもりで思い切って話すことが大切です。震えが止まらないことを気に病んで、暗い雰囲気を纏う方がよっぽど印象を悪くしてしまいます。震えながらも一生懸命話そうとするうちに場の空気に慣れ、自然と震えが止まっていることに気が付くでしょう。

まとめ

もし緊張で震えたとしても、副交感神経の働きを促す効果のある行動が分かっていればその場で震えを抑えることが出来ます。今回ご紹介した克服方法8つは難しいものではありません。是非実践して試してみてくださいね!

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