第一印象は初対面以降の人間関係にも大きな影響を与えます。たとえば恋愛の第一印象はその後恋愛関係に発展するかしないか、たとえば仕事の第一印象は周囲からの評価や出世にも影響していくでしょう。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、第一印象の悪い人が何かと損をしてしまうのは事実です。
良い第一印象を与える為には、まず見た目と声を意識すると効果的。言葉を交わしてこそのコミュニケーションですが、見た目と声の良さが言葉や話の内容をより相手に伝わりやすくしてくれます。もちろん見た目と声だけで第一印象の全てが決まる訳ではありませんが、心理学的にもこの2つが印象に大きな影響を与えるとされています。
第一印象に強い影響を与える『見た目』と『声』を良く見せるポイントを押さえて、初対面の相手があなたと関係を深めていきたいと思うような第一印象を手に入れましょう!
もくじ
心理学に学ぶ『見た目』と『声』が第一印象に重要な理由
第一印象とは切っても切り離せない『メラビアンの法則』をご存知でしょうか。相手に与える印象には、あなたが発する言葉や話の内容よりも見た目』と声の方が強い影響を与えるという法則を、心理学ではメラビアンの法則といいます。
第一印象に影響を与える要素は「視覚情報(見た目)」「聴覚情報(声)」「言語情報(話の内容)」の3つ。その割合は「視覚情報55%」「聴覚情報38%」「言語情報7%」とされています。気持ちや態度を伝えるコミュニケーションにおいて3つの要素に矛盾が生じた場合、人は割合の高い要素を重視するそうです。また、この3つの要素が一致することで、相手に最も気持ちが伝わりやすくなるのです。
初対面の相手が仕事関係であれ、恋愛関係になりたい相手であれ、あなたには「仲良くなりたい」「良い関係を築いていきたい」という気持ちがあるのではないでしょうか。その気持ちを相手に120%伝える為に、メラビアンの法則を活用しましょう!
第一印象の良し悪しを決めるのは、決して見た目と声だけではありません。しかし、印象に強い影響を与える「視覚情報(見た目)」と「聴覚情報(声)」をしっかり意識することで、第一印象にも良い影響を与えることが出来ます。
この記事では見た目と声で第一印象を良くする方法をご紹介します。具体的に何をすれば第一印象を決める93%を良くすることができるのでしょうか。さっそく見ていきましょう!
清潔感のある服装を心掛ける
見た目で良い第一印象を与えるために、まず身だしなみを整えましょう。服装は視覚情報(見た目)として相手に伝わります。笑顔がどんなに爽やかで好印象だったとしても、パッと目に入った服装が「だらしない」「不潔」な状態であれば、せっかくの好印象は台無しです。見た目は声よりもはやく初対面の相手が受け取る情報だからこそ、まず最初に意識しておきたいポイントなのです。
身だしなみのテーマは『清潔感』です。あなたの服装が相手から”清潔に見える”ことが重要です。服は洗濯すれば清潔にはなりますが、シワやほつれ・シミのある状態では相手は清潔感を感じられません。まっさらな新品・高級品である必要はありませんが、相手からの見え方を意識した清潔感のある服装を心掛けましょう!
先端を美しく保つ
身だしなみに欠かせない清潔感は、先端を意識するとグッと高まります。初対面では頭の上からつま先まで見られていると思ってください。特に手や足元は意外と見られているものです。
伸びたままの爪や汚れは、不潔なイメージに直結します。靴の汚れも同様。初対面の相手はあなたの内面など全く知らない状態ですから、見た目から得た情報からあなたがどんな人物かを想像します。細部まで意識していない姿を見せれば「仕事をする時も細かいところまで気が回らない人なんだろう」と思われても仕方ありません。
あなたの内面がどんなに良くても、見た目に清潔感が無ければ内面を知ってもらう機会すら失いかねません。まずは見た目の第一印象で「いい感じ!」「うまくやっていけそう」と思われるように、清潔感を身につけましょう。
自然な笑顔で接する
笑顔は見た目の第一印象を良くするだけでなく、初対面独特の緊張感やお互いの警戒心を和らげてくれる効果があります。人間関係をスムーズに構築させてくれる、潤滑油の役割をしてくれるとも言えるでしょう。他にも、前向きな気持ちになれたりリラックスできたりと、笑顔にはたくさんのプラスの効果があります。
初対面で自然な笑顔で接するためには、普段から意識して身につけることが大切です。初対面の緊張もある中で、いきなり自然に笑うなんて難しいですよね。だからこそ日々の練習が必要!まずは鏡の前で、自分の笑顔を確認することから始めてみてはどうでしょうか。自然な笑顔を身につける為の3つの練習方法をご紹介します。
1. 口角を上げる練習
まずは口角が綺麗に上がった状態を確認します。鏡の前で「イーーー」と声を出して言ってみてください。口を「イ」の形にすると、口角が上がります。この時下の歯が見えてしまうと、品が無い・ガサツな印象を与えてしまいます。ただ口を横に開けるのではなく、
- 上の歯が8本見えること
- 左右対称
これを意識してみてください。また、上の歯茎が1mm見えるとより綺麗に見えます。是非お試しを!
次に口角を上げる練習として、「ハッピー」と10回唱えてください。毎日鏡の前で10回唱えて、口角が上がった状態を覚えましょう。続けることで表情筋が鍛えられ、自然と口角が上がるようになります。唱える言葉は母音がイで終わる言葉であれば何でもOK。たとえばウイスキー、スキー、キムチ等…。でもどうせ毎日唱える言葉なら、ハッピーのように前向きな言葉や好きな言葉が良いですね!
2. 頬の筋肉を上げる練習
割る前の割り箸を用意してください。先程確認した口角が綺麗に上がった状態で、割り箸を横にして上下の前歯でくわえます。この時のポイントは2つ。
- 割り箸よりも口角を上に上げる
- 唇が割り箸に触れないようにする
この状態で30秒キープします。最初は疲れを感じるかもしれませんが、継続することで筋肉は鍛えられ、表情を豊かにしてくれます。このトレーニングは、頬の筋肉に刺激を与えるだけではなく、顔の筋肉全体を鍛える効果があります。1日1回、毎日続けてみてくださいね!
3. 目尻を下げる練習
自分は笑っているつもりでも、「本当に楽しい?」「無理しなくていいよ」「目が笑っていない」と言われたことはありませんか?口角を上げただけでは、相手に自然な笑顔と認識されません。試しに口元を隠して目元だけで笑っているように見えるか確認してみてください。真顔の時、口角を上げた時の目元が同じであれば目が笑っていないということです。
目を細めて目尻を下げ、三日月を横にしたような形が理想です。目尻を下げる為には、口角と頬の筋肉を上げる必要があります。口角、頬の筋肉を上げるトレーニングを行うときに、目尻を下げることを意識してください。笑顔はその人の第一印象を好印象へと変えてくれます。初対面でも笑顔を忘れないようにしてくださいね!
スキンケアを怠らない
女性は自分の肌への意識が高く、綺麗に保つためにスキンケアをします。肌への関心が高い分、同性を見る時はもちろん、実は男性を見る時もよく肌を見ているのです。たとえ男性同士であっても話す距離に近付けば、お肌の状態は自然と目に入るもの。まずは『見られている』という意識を持ちましょう。
ハリのある血色の良い肌は、エネルギッシュで健康的なイメージに繋がるだけでなく、自己管理が出来るという第一印象を抱かれやすくなります。テカリや肌荒れ、カサカサの乾燥肌は好感度を下げてしまうので注意。女性はメイクである程度印象の良い顔に変身出来ますが、男性は肌を綺麗に保ち、見た目で他と差を付けることが良い第一印象への近道にもなります。
肌トラブルは普段の食事や睡眠、ストレスなど生活習慣が原因の場合もあります。自己管理状況が顕著に表れるからこそ、お肌のお手入れにも気を配りたいところですね。
印象の良い髪型を意識する
髪型は顔の印象の良し悪しを左右する要素です。髪型によって見た目の印象が変わるだけでなく、その人の性格や生活の様子もあらわれるのです。基本的には似合っていればOKですが、爽やかさや清潔感は忘れず意識しましょう。
たとえば伸びっぱなしのぼさぼさの髪はだらしない印象を与え、個性的で奇抜な髪型は近寄りがたい雰囲気を出してしまうので注意。明るすぎる髪色やダメージヘアは、軽薄なイメージに繋がりかねません。見た目から良い第一印象を与えたい、ここぞという時にはお店に行って髪型や髪色を整えておくことをオススメします。また、コミュニケーションにおいて相手と目線を合わせることは重要なポイント。前髪で目元を隠さないように注意しましょう。
セットする時は全体のバランスを意識するのがポイントです。鏡で正面から見える範囲だけを仕上げるのでなく、横や後ろから見られることも頭に入れて整えておきましょう。
眉毛を整える
眉毛によって顔の印象は大きく変わります。やはり手入れされていないボサボサの眉毛は、清潔感に欠ける印象を与えてしまいます。また形が個性的過ぎたり、薄すぎる・細すぎるなどもプラスの印象には繋がりにくいもの。眉毛が全く無いのもNGです。感情を表現してくれるパーツでもあるので、眉毛が無くなると表情が乏しくなります。表情が読めなくなると相手は「怖い」「怒っている」という印象を抱くので注意。
眉毛は顔の印象の8割を決めるとも言われています。長さ・太さ・濃さ・形など…主張が強すぎると眉毛ばがりが注目されてしまいます。顔とのバランスを意識しながら、表情に上手く溶け込むような印象の良い眉毛に仕上げましょう。
相手と目を合わせる
目も見た目の第一印象に影響するポイントです。目の動きや目線によっては、感情や気持ちが言葉以上に相手に伝わることがあります。緊張や照れがあっても、相手と目を合わさないのはNG。仕事の相手ともなれば、恥ずかしいから目が合わせられないは通用しません。あなたが目を逸らしている様子も相手はしっかり見ています。頼りない・落ち着きが無いなどのマイナスな印象を抱かれたり、コミュニケーションを取る気が無い・興味が無いように映ることもあるので注意。相手の信用を得る為にも、対面した時にはしっかり目を合わせて前向きな気持ちをアピールしましょう。
適度に目を見ることが出来れば、相手に対する関心が伝わります。あなたの真剣さが伝わります。「目は口程に物を言う」という言葉通り、時に言葉以上に雄弁な『目』を意識しておいて損はありません。
姿勢を意識する
初対面の緊張や憂鬱な気持ちが、あなたの背中を丸くさせているかもしれません。あなたが思う以上に、その時の精神状態は姿勢にあらわれるのです。
気持ちが少々落ちていてもでも、胸を開いて背筋を伸ばしましょう。姿勢が良いと「しっかりしている」「自信がある」「頼れる」などのプラスの印象に繋がります。精神状態がどうであれ、姿勢が良ければ相手はプラスの印象を抱きます。まずは意識することが大切。ちなみに胸を開くと呼吸がしやすくなり、自律神経のバランスが整って精神面の安定を導くそうです。良い姿勢を心掛けると良いことばかりですね!
態度やしぐさに気を付ける
態度やしぐさも見た目の情報に入ります。あなたの無意識の動作が、気付かないうちに第一印象を悪くしている可能性があります。たとえば話している時に足や腕を組むと相手は威圧されているように感じ、第一印象にも影響してしまいます。あなたにとっては悪気の無いただの癖でも、相手は不快に感じているかもしれません。
人の態度やしぐさを気にしない人もいれば、1度気になり始めるといら立ってしまう人もいます。良い第一印象を与えるためには、不快に思われそうなことは最初からやらない方が賢明です。人が不快に感じる態度やしぐさを、いくつかピックアップしました。自分の癖は気付きにくいもの。自身の動作を思い返して、思い当たるものがないか確認してみてください。
- 舌打ち
- 相手を指さす
- 貧乏ゆすり
- 爪を噛む
- ずっと携帯を触っている
- 頻繁に髪の毛を触る
- 足・腕を組む
- 鼻や顔などを触る
リアクションをとる
相手の話に対してあなたがどんな反応を見せるかも視覚情報のひとつです。相槌やリアクション次第で、話し手の気分も変わります。「しっかり聞いてくれている」「興味を持ってくれている」と相手が感じるようなリアクションを心掛けましょう。
「なるほど」「へぇ~!」「そうなんですね」「えー!」など様々ありますが、相手の感情や話の内容に合わせた表情で相槌を打つと効果的です。人は共感してくれる相手に親しみを感じます。何のメリハリも無くただ頷いて聞いているだけでは、相手の目には興味が無いように映ります。話を遮らないように注意して、適度に相槌やリアクションを入れていきましょう。
声のトーンを意識する
視覚情報の次に第一印象に強く影響するのが聴覚情報です。まず意識したいのは声のトーンですが、人が心地良さを感じる声の高さは音階の「ファ」か「ソ」だと言われています。試しに「ドレミファソラシド」を声に出してみてください。正確にその音階に合わせる必要はありませんが「ファ」か「ソ」を意識すると、自然と普段より1トーン声が高くなります。明るい声は通りやすいだけでなく、相手に好意をアピールすることが出来ます。相手とのコミュニケーションに対して前向きな気持ちがあることを、声からもアピールしていきましょう。
相手に聞こえる大きさの声で話す
声には自信が表れます。叫ぶような声のボリュームは必要ありませんが、相手の耳にしっかり聞こえるようにハキハキとお腹から声を出しましょう。語尾まで聞き取れる声であれば、明るく社交的な印象に繋がっていきます。
声は大きすぎても小さすぎても逆効果。大きすぎれば相手はうるさく感じ、あなたの声が雑音に変わってしまいます。小さすぎると声が聞こえないのはもちろん、相手の目には自信なさげに映るでしょう。
速さは相手に合わせる
初対面の会話で緊張や焦りもあるかもしれませんが、ついつい話すスピードが速くなっていませんか?話すスピードを相手に合わせると「この人とは話しやすい」と好印象を持ってくれます。まくし立てるような話し方や早口は相手を疲れさせてしまったり、せわしない、落ち着きの無い印象を与えてしまいます。基本的には、相手が聞き取りやすいようにゆっくり話しましょう。もし相手が少し早口なら、そのときは相手に合わせましょう。声を出す時や話す時に、人は似ている相手に親近感を抱く心理学『類似性の法則』を活用するのも効果的です。
声の抑揚を意識する
声の抑揚は感情を表現してくれます。大袈裟に言えばロボットのような抑揚の無い声は、相手に感情が伝わらず「冷たい」「業務的」などの印象に繋がってしまいます。声に抑揚をつけて話すと、相手は集中して話を聞いてくれるでしょう。伝えたいポイントがあるときは特に、声に抑揚をつけて惹きつけるような話し方をすると効果的。自分の話をする時や相槌を打つ時も、是非声の抑揚を意識してみてください。
まとめ
今回は見た目と声にフォーカスして、第一印象を良くするポイントをまとめました。
1度与えた第一印象を変えるのは大変です。良い第一印象で人間関係の最高のスタートが切れるように、普段から”見た目”と”声”を意識しておくことをおすすめします!
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