緊張で顔汗が止まらない…!顔に汗が集中する原因と汗を止める6つの秘技!

人前で顔から噴き出す汗は、口に出さなくても「自分は緊張しています」と言っているようなもの。しかもよりにもよって隠せない顔にばかり汗をかく…。汗の出口は顔だけではないはずなのに、緊張するとなぜ顔にばかり汗をかくのでしょうか。

恋愛やビジネスシーンでも、顔から汗が流れ落ちる姿を良い意味に受け取られることはまずありません。顔の汗を見られたくない一心で「汗よ止まれ!」と心の中で念じても、余計に焦りや緊張が高まり更に汗をかいてしまうという悪循環に陥ってしまいます。


緊張して顔から出る汗を自分の意志ひとつで自由自在にコントロールすることは難しくても、汗の対策をすることで量を減少させることが出来たり、緊張状態でも一時的に汗を止めることが出来ます。この記事では実践可能な汗の対策をご紹介します。では、さっそく見ていきましょう!

そもそも汗が出るのは何のため?

どうも、ちか(@Chika_chm)です!私自身、ツアーコンダクター時代に緊張による顔汗に悩んだことがありました。毎日のように30人~40人のお客様の前でマイクを持って話す中で、緊張からか不安からなのか顔に汗をかくことが度々ありました。今回はそんな顔の汗を止めるべく、当時のことも思い出しながら調べに調べたことをまとめてみました。まずはそもそも汗が出るのは何のためなのか、そこから押さえていきたいと思います。

汗は不快感や臭いの原因にもなるため、汗に関する悩みを抱える人も少なくありません。緊張するとすぐに顔から汗が出ることに悩み「汗なんて出ない方が良い」と思う人もいるかもしれませんが、発汗は人間の身体に起こる生理現象です。日常生活の中で汗が出るシチュエーションをあげると…

  • 激しい運動をした時
  • 気温が高い時
  • 興奮した時
  • 辛い物を食べた時
  • 風邪の発熱などで体温が上昇した時

こんな時に汗が出ますよね。発汗の最も重要な役割は、私たちの身体の体温調整をすること。体温が上昇し過ぎると脳細胞がダメージを受けてしまうため、人間の身体は汗で熱を外に逃す必要があるのです。

汗をかくことで体温を下げる仕組みは『気化熱』を利用したもの。気化熱とは液体が気体になる為に周囲から吸収する熱のことで、汗の場合は皮膚から熱を奪い取り蒸発します。汗が蒸発するということは、皮膚から体温が奪われるということ。人間の身体は汗を出すことによって36度5分前後の平熱を維持することが出来ます。汗をかいて体温を調整することは、人間の生命維持に必要不可欠な機能のひとつなのです。

緊張がバレる…!顔に汗が集中する原因とは?

汗をかくことは、人間が生きていく上で欠かせない生理現象であるとご紹介しました。しかし人前で顔から流れ出る汗は、緊張や不安な気持ちの表れとして相手に受け取られてしまいます。汗は全身から出るのが普通なのに、なぜ緊張すると顔にばかり汗をかくのでしょうか。汗を止める対策の前に、緊張した時に顔に汗が集中する原因を知っておきましょう!

自律神経の乱れ

汗を出すかどうかの調整を担うのは『自律神経』の役割です。自律神経のバランスが崩れることが原因で、異常に顔に汗をかくということもあり得ます。

自律神経とは、意識しなくても自分の身体をコントロールしてくれる神経系のことです。たとえば眠っている間に呼吸をしてくれたり体温調節をしてくれたり。身体の重要な働きを担い、24時間働き続けている神経が自律神経です。自律神経は『交感神経』と『副交感神経』の2つで成り立っており、主に昼間など活動的な時に汗をコントロールする交感神経が働き、安静時や夜などリラックスしている時には副交感神経が働きます。

この2つの神経が完全にスイッチする訳ではなく、どちらかが少し優位になるというシーソーのような状態でバランスが保たれていると言われており、このバランスが崩れるとストレスが増大してしまいます。仕事のプレッシャーや緊張・社会的ストレス・精神面の疲れ・環境の変化など心に負荷を感じる状態が続くと、副交感神経の働きが乱れてシーソーは交感神経側に傾きます。交感神経が活発に働き、やがて自律神経の乱れに繋がるのです。このような自律神経の乱れが、顔に汗を集中させるひとつの原因として考えられます。

精神性発汗

緊張している時や興奮している時、不安を感じた時などに顔に汗が出ることを『精神性発汗』と言います。これは体温調節とは関係なく、精神的ストレスを感じて交感神経が刺激されることが原因で出る汗のことです。何に緊張や不安・焦りや羞恥心を抱くかは人それぞれですが、シチュエーションとしては…

  • 人前に出た時
  • 初対面の相手と話す時
  • 失敗したと感じた時
  • 気になる相手を目の前にした時
  • ミスを責められた時
  • 怒られた時
  • 過去にひどく叱責された人を目の前にした時

などが挙げられます。緊張などのストレスが強ければ強いほど交感神経への刺激も強くなり、顔にも大量の汗をかくことが考えられます。

運動不足

顔にばかり汗をかく原因として運動不足が考えられます。人間の身体は使わなければどんどん錆びていきます。それは汗腺(汗の出口)も同じ。エアコンの効いた部屋で長時間過ごしたり、汗をかくような運動をしない生活が長く続いていませんか?

運動量が少ないと汗が出る機会も少ないので、汗腺の機能は鈍くなってしまいます。心臓から離れていて冷えやすい部位(特に手足や下半身)から汗をかく機能が低下し、各部位の汗腺の中でも体温調節を担う”エクリン腺”という器官が休憩モードに切り替わっていきます。人間の身体には約200~500万個の汗腺が存在すると言われていますが、運動不足が原因で休憩モードの汗腺が増えると汗の出口が限られてきます。すると心臓から近い上に日常的に動いている顔の汗腺から、汗が集中して出るようになってしまうのです。

喫煙

愛煙家で顔の汗がひどい人は、喫煙により摂取されるニコチンが汗の原因になっているかもしれません。ニコチンは自律神経に刺激を与え、発汗の促進に強く影響します。ニコチンの影響で慢性的に自律神経のバランスが崩れ、体温調整機能が麻痺してしまうことが原因で顔から汗が出やすいことが考えられます。

顔面多汗症

体温調節の為に汗を出すことは欠かせないものですが、汗の出方によっては「顔面多汗症」という病気の可能性も考えられます。顔面多汗症は汗を促す交感神経の働きが活発になり過ぎて起こると考えられており、皮膚科や多汗症外来で治療を受けることが出来るので、緊張する時以外でも必要以上に汗をかき日常生活にも支障が出るという人は一度病院での受診を検討してみてはいかがでしょうか。以下の項目をひとつの目安にしてください。当てはまる項目が多いほど、顔面多汗症である可能性が高いと言えるでしょう。

  • リラックスした状態でも顔から汗が出る
  • 汗の量が異常で日常生活に支障を来たしている
  • 化粧をしてもすぐに顔に汗が噴き出て崩れる
  • 体温が高くないのに顔から汗が出る
  • 緊張した時に顔から滴り落ちるほどの汗が出る
  • 常に顔が汗で湿っている

即実践!緊張による顔の汗を止める6つの秘技

汗が出る理由や顔に汗が集中する原因を確認したところで、最後に顔の汗を止めるために効果的な6つの秘技をお伝えします!

1.舞妓さんに学ぶ!緊張による顔の汗を止める秘技

京都の舞妓さんが着物の帯を高い位置で結ぶ『芸者の高帯』も、顔の汗で化粧が崩れない対策として伝統的に受け継がれてきたものです。これは脇の下を圧迫するというもので、『半側発汗』という人間の体の反射作用を利用することができます。半側発汗とは、圧迫した部位の周辺の汗が減る代わりに別の部位の汗が増えるというもの。ただ、なかなか日常生活で帯を締めることなんてありませんから、女性であればブラジャーをきつめに留めると同じような効果が得られます。男女兼用の指圧バンドという便利アイテムもありますので、気になる方はチェックしてみてくださいね!

また、両側の胸の上部(鎖骨のやや下)を数分間グッと強めに押すことで、顔の発汗が一時的に減っていきます。顔の汗が止まる科学的根拠として『皮膚圧 ー 発汗反射』があります。この仕組みは、皮膚に圧力をかけることで血流が悪くなり、皮膚血流量が減少して皮膚温が低下する。その結果、緊張時でも顔の汗が止まりやすい、または汗の量が減少するというもの。この時のポイントは左右両方押すこと。左を押すと左半分の汗が引き、右を押すと右半分の汗が引きます。顔全体の汗を止める時には、左右両方を押さえる必要があります。手の中指、人差し指の腹などで押さえてみてくださいね。

2.顔の汗を止めるツボを押す

自律神経の乱れで顔から汗が出るとご紹介しましたが、自律神経の働きを正常に戻してくれるツボがあります。薬を使って汗を止めることも出来ますが、痒みや痛み、人によりアレルギーなどのトラブルを引き起こすケースも珍しくありません。ツボを押すメリットは副作用が無いということ。「顔の汗を止めるツボ=顔にある」とつい連想してしまいますが、今回はいつでもどこでも押しやすい手や足にある5つのツボをご紹介します。

労宮(ろうきゅう)

ろうきゅうは、手のひらのちょうど真ん中にある精神機能を司るツボ。こぶしを握った時に中指と薬指の先端の間にあります。「痛いけど気持ちいい」くらいの強さで押すと、顔汗対策や火照りを抑える効果があります。反対の手の親指で押してあげましょう。

後谿(こけい)

こけいは手の側面にあります。こぶしを握った時に小指の横に出る感情線の端の部分。小指の付け根辺りです。反対の手の親指やボールペンなどでぎゅっと押してあげると顔の汗を止める効果が期待できます。

合谷(ごうこく)

手の甲の親指と人差し指の骨が合流するところから少し上のくぼみにあるツボ。身体の水分量や熱を調節してくれます。また万能のツボとも呼ばれており、自律神経を整えて顔の汗対策が出来るほか、美容や便秘にも効果ありとされています。ここも反対の手の親指でグリグリと押してあげましょう。

陰げき(いんげき)

開いた手のひらを上に向け、小指側の手首の付け根から約1センチ下にあります。体の余分な熱を取る働きがあるツボです。

復溜(ふくゆ)

ふくゆは、内側のくるぶしから指3本分上にあるツボです。身体の熱を静めて汗を出にくくしてくれます。足のむくみや生理痛、冷え性にも効果アリ。

血行が悪くなると自律神経を緊張させてしまい、汗が出やすくなります。ツボを押すことで血行が良くなり、自律神経に良い影響を与えて緊張を和らげることが出来るのです。顔の汗対策や、緊張で出る汗を止める方法としてそこかしこのサイトで紹介されているツボ押しですが、残念ながら即効性は期待できません。ツボ押しを毎日継続して血行が良い状態を保ち、自律神経のバランスを整えることが汗対策に繋がります。ツボを押せば瞬間で顔の汗が止まる訳ではありませんが、メリットはたくさんあるので是非実践してみてくださいね。

3.汗腺のお休みモードを解除せよ

休んでいた汗腺が復活すると汗の出口が増え、顔に汗が集中することを避けられます。顔に汗をかかない対策として、休憩モードに切り替わった汗腺を適度な運動で復活させましょう!

全身の汗腺を呼び起こすには軽めのウォーキングが効果的。いきなり長時間長距離のジョギングを始めても、すぐにやめてしまっては元も子もありません。負担にならず毎日続けられるくらいの運動が理想的です。全身に汗をかくという意味では、入浴の際にシャワーだけでなく浴槽につかるのもおすすめです。特に半身浴が効果的!汗をかかない生活が続くと汗腺の機能が低下します。適度な運動は顔の汗対策になるだけでなく、ダイエットや代謝アップにも繋がり一石二鳥。健康維持のためにも是非続けてみてくださいね!

4.顔汗専用の制汗剤をつかう

制汗剤とは、汗を減らすために使う薬のことです。ツボ押しや運動などを継続すれば、代謝や汗腺の機能に変化がみられるかもしれませんが、長い時間が掛かるでしょう。すぐに効果を体感したい・今すぐ必要という人は、汗止め専用に作られた薬の力を借りてみてはどうでしょうか。

顔汗に悩む人が、同じ悩みを抱える人のために開発した制汗剤。ワキや他の部位より敏感なお肌にも使えるように作られたテサランの制汗クリームは、男性は洗顔後、女性はお化粧前にひと塗りするだけで今抱えるストレスや悩みが解消されるかもしれません。


5.緊張が原因の精神性発汗には音楽療法が効果的

精神的なストレスで交感神経が刺激されることが原因で顔に汗をかいてしまうことを「精神性発汗」とご紹介しました。人前での緊張や不安などにストレスを感じる場合は、ストレス対策として音楽療法を実践してみてはどうでしょうか。

音楽療法には2種類あり、自分の好きな音楽や好きな曲を聴く「受動的音楽療法」と、歌ったり自分で楽器を演奏する「能動的音楽療法」があります。どちらもストレス対策には効果的。音楽は感情にダイレクトに働きかけて気持ちを落ち着かせることが出来る上に、音楽を聴くことでα波という脳波が出て緊張を和らげ、心身共にリラックスモードに入るのです。

風の音や波の音、ヒーリング音楽など音楽療法に効果的とされるものはたくさんありますが、音楽療法に一番効果的なのは、何よりも自分が聴いていて心地よく感じる音楽です。それがクラシックやジャズかもしれません。Jポップやアニソン、洋楽などアップテンポの曲でも構いません。「ゆっくり静かな曲を聴かないといけない」という固定概念に縛られず、自分が聴きたい好きな音楽が一番のリラックスに繋がることを覚えておいてくださいね。人前が緊張するという場合は、人前に出る前に音楽を聴いて副交感神経を刺激してストレスや緊張を和らげましょう。交感神経とのバランスも整い、緊張による顔汗の対策にもなります。

6.まめに顔の汗をふく

「え、今さらそんなこと?」と思われたかもしれません。しかし実際顔に汗が吹き出し、「自分は顔に大量の汗をかいている」と自覚・認識すると、余計に気持ちが焦り更に汗をかいてしまうという悪循環に陥ってしまいます。緊張状態で気持ちを落ち着かせるためにも、こまめに汗を拭いてリセットしてあげることは地味に効果的。

『緊張で顔に汗をかく→人目が気になる→気持ちが焦る→さらに顔に汗をかく』この負の連鎖を断ち切るためにも、ハンカチやハンドタオルを常に携帯しましょう。しかし個人的には、乾いたタオル類よりも市販の汗拭きシートの方がオススメです。顔から汗が出るときは、個人差はあれど顔が火照ったように熱くなることもしばしば。汗拭きシートを使うと、それに含まれるアルコールによる気化熱でより涼しくなります。顔の汗を落ち着かせるには、肌表面温度を下げるのも効果的なんだそうですよ。

まとめ

緊張による顔の汗を完全にピタリと一瞬で止めることは出来ませんが、対策をすることによって緩和は出来ます。緊張による顔の汗を止めるには、汗をコントロールする自律神経のバランスを取ることが大切。自律神経は生活習慣や精神的ストレスなど、様々なことから大きく影響を受けます。今回ご紹介した対策以外にも、身体にも心にも負荷無くリラックスして緊張を和らげる方法を見つけて実践してみてくださいね。

こちらの記事もご覧ください⇒人前での赤面・顔汗・動悸を治したい人へ。緊張に強くなる為の3つの習慣

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