発症を未然に防ぐ!緊張による辛い吐き気・めまい・腹痛の予防策とは

緊張がピークに達した時、吐き気・めまい・腹痛など何かしらの不調に襲われる人は何百万人もいます。特に人前で発症すると辛い吐き気・めまい・腹痛は、どれも発症前に「気持ち悪い」「ふらふらする」などの前兆はあるものの、数分後に突然ピークに達します。腹痛の痛みや吐き気・めまいの気分の悪さに意識が奪われ、酷い時は言動に支障をきたすこともある為、克服方法に頭を抱える人も少なくありません。


この記事では、吐き気・めまい・腹痛に効果的な予防策をご紹介します。可能であれば起きて欲しくない症状ばかりですが、予防策を実践することで吐き気・めまい・腹痛が現れにくくなります。では、さっそく見ていきましょう!

緊張による吐き気の予防策

脳にある嘔吐反射中枢という神経が緊張により刺激を受けることで、吐き気を引き起こす信号が発信されます。神経への刺激の程度により症状は異なり、刺激が軽い場合は吐き気や胃のむかつき、刺激が重い場合は嘔吐を引き起こます。最初は緊張で「気持ち悪い」と感じる程度でも、人によっては「人前で吐いてはいけない」という恐怖心から緊張や不安が高まり、吐き気を催してしまう場合もあります。このような緊張や精神的ストレスが原因で吐き気を催すことを「心因性嘔吐」と呼びます。

吐き気の発症を未然に防ぐ予防策を実践することで、メンタルにも良い影響を与えることが出来ます。ここでは2つの予防策をご紹介します!

睡眠不足は緊張や吐き気のもと。

普段から十分な睡眠がとれていなかったり、面接やスピーチ・大事なプレゼンの前夜に緊張して眠れないという人は要注意。十分に睡眠が取れていないと、緊張しやすいだけでなく吐き気・めまい・腹痛を引き起こしやすくなります。倦怠感や不安も感じやすく、やる気や免疫力の低下にも繋がってしまいます。緊張に負けない身体を手に入れる為には睡眠不足解消は必須。十分な睡眠をとるポイントを2つご紹介します!

1.睡眠の質を上げる

十分な睡眠をとると言ってもただ寝れば良いという訳ではなく、熟睡して心身共に休ませる必要があります。上質な睡眠の妨げとなる11の行為をピックアップしました。これらを寝る直前にやってしまうと脳が興奮状態になり、深い睡眠の妨げになります。

  • 夜食を食べる
  • 運動をする
  • テレビを見る
  • ゲームをする
  • お酒を飲む
  • 冷たい水を飲む
  • コーヒー・お茶を飲む
  • 携帯やパソコンの画面を見る
  • 高温のお風呂に入る
  • シャワーを浴びる
  • タバコを吸う

お酒を飲むと寝付きが良いというイメージがありますが、実際はアルコールを分解する時に交感神経が刺激される為、熟睡することは出来ません。飲み過ぎて気絶するように寝た後、夜中や明け方に急に目覚めた経験のある人もいるのではないでしょうか。他にもコーヒーやお茶に入っているカフェインや、携帯やパソコンの画面から出る強い光、シャワーによる肌への刺激などなど、寝る直前にやってしまうと脳を興奮状態にしてしまう行為がたくさんあります。もし日頃やっている項目があればひとつでも減らしてみてください。睡眠の質を上げてしっかり休むことが、緊張や吐き気対策に繋がります。

2.ベストな睡眠時間をみつける

忙しい毎日の中で睡眠時間がどうしても短くなるという人もいるかもしれません。理想的な睡眠時間は6~7時間とされていますが、これはあくまでも目安。世の中にショートスリーパーやロングスリーパーと呼ばれる人がいるように、理想的な睡眠時間は人によって異なります。理想の睡眠時間とは自分が十分眠ったという実感があり、気持ちよく目覚めることの出来る睡眠時間のことを言います。

睡眠は、浅い眠りの「レム睡眠」と深い眠りの「ノンレム睡眠」から成り立っています。この2種類が寝ている間繰り返し交互に現れることを「睡眠周期」または「スリープサイクル」と呼び、1回のスリープサイクルの長さは90分と言われています。その為90分の倍数となる時間が浅い眠りの「レム睡眠」にあたることが多く、その時間に目覚まし時計をセットすると気持ちよく目覚めることが出来るのです。このスリーブサイクルで言うと睡眠時間は2時間より3時間、5時間より6時間の方が理想ですね。しかしスリープサイクルには80~110分の間で個人差がある為、必ずしも90分周期がレム睡眠になるとは限りません。最初は90分周期で試し、目覚めや体調を記録して自分に合う睡眠時間を見つけると良いでしょう。

個人差のあるレム睡眠・ノンレム睡眠を分析し、起床にベストなタイミングでアラームを鳴らしてくれるアプリも存在します。睡眠状態の分析や、質の悪い睡眠の原因を教えてくれたりと機能は様々ですが、アプリから改善のヒントをもらえることもあります。ベストな睡眠時間を見つけることは、緊張・吐き気予防の第一歩。気になる方は是非お試し下さい!

朝食を食べて吐き気を抑えよう

緊張で吐き気が起きるのは胃に吐く物が入っているからだと思っていませんか?実は緊張が原因の場合は、胃に物が入っていても空っぽでも吐き気を催します。それどころか朝食を抜くと身体が低血糖状態になり脳に血液が回りません。吐き気対策で朝食を抜いたことが、逆に吐き気を引き起こす原因になってしまっている場合もあるのです。また緊張をストレスに感じると消費するエネルギーも多くなります。食べ過ぎは良くありませんが、緊張で吐き気に襲われやすい人ほど朝食でしっかりエネルギーを補給しておきましょう。

緊張で精神的ストレスを感じる人にオススメなのは、ストレスを感じた時に大量に消費されるビタミンCを多く含む食品を朝食に食べることです。自律神経を整える効果のあるカルシウムなども含めたバランスの良い朝食が理想ですが、朝から沢山食べられない人は、緊張によるストレス対策としてビタミンCを意識して食品を選んでみてはどうでしょうか。ビタミンCは水溶性で、調理することによって栄養素が流れ出てしまいます。野菜や果物を生のまま食べると効率よくビタミンCを摂取することが出来ます。キウイ・グレープフルーツ・オレンジなどをそのまま食べても良いですし、ヨーグルトと一緒に食べても効果的。ストレスや自律神経に良い影響を与える食品を食べて、身体の内側から緊張や吐き気対策をしていきましょう。

緊張によるめまいの予防策

めまいと一口に言っても様々な種類がありますが「回転性めまい」「失神性めまい」「浮動性めまい」の大きく分けて3つに分類されます。下記は3種類のめまいの症状・特徴をまとめたものです。

  1. 「回転性めまい」景色がグルグル回って見える・上下左右に目の前の景色が流れていく
  2. 「失神性めまい」目の前が暗くなる・クラクラして倒れそう・頭から血が引く感じ
  3. 「浮動性めまい」フワフワと地に足が着かないような感覚・身体が浮いている感じ

吐き気を催す時と同じく緊張による精神的ストレスが自律神経の乱れに繋がり、めまいを引き起こしていることが原因のひとつとして考えられます。また、めまいの発症には生活習慣も大きく影響してきます。不規則な生活習慣を続けると血流が悪くなり、脳や耳の細い血管にも悪影響を及ぼします。その結果、平衡感覚が乱れてめまいが起きてしまうのです。

緊張した時人によってはめまいと同時に耳鳴りや頭痛・吐き気を併発することもありますが、あまりにめまいが酷いようであれば医療機関への受診をおすすめします。めまいは大きな病気が隠れているサインかもしれません。予防策を実践しても改善されずめまいが起きる、症状が気になるという人はまずは耳鼻科を受診してみてくださいね。では症状が軽いうちに試して欲しい、自分で出来るめまいの予防策を3つご紹介します。

食べ物でめまい対策

忙しい毎日の中で、ラーメンやパスタなどの麺類や炭水化物系の単品でさっと食事を済ませるという人も多いのではないでしょうか。ビジネスパーソンに多い肉や炭水化物中心の食生活では、血管が詰まりやすくなるので要注意。血流が悪くなると、先にご紹介したようにめまいを引き起こす原因になってしまいます。緊張でめまいが起きやすい人は、意識的に野菜や魚介類を摂るように心掛けましょう。野菜や魚介類を食べると血液サラサラ効果が期待できます。ただ即効性がある訳ではないので、日頃から食生活に気を付けることが大切。

緊張によるめまいが気になる時は、血管の詰まりを引き起こしやすい炭水化物のみの食事は控えて野菜や魚介類中心の食生活に切り替えましょう。血液の詰まりを引き起こす生活習慣はたくさんありますが、全てを一気に改善しようとすると長続きしません。良い生活習慣を身に付ける為には続けることが重要です。何気ない一食一食で私たちの身体は作られています。まずは意識しやすい食生活から改善し、緊張によるめまいを予防していきましょう。

適度な運動で血流促進

緊張でめまいが起きやすい人は、1日のスタートに軽い運動を取り入れてみてください。めまいは運動不足の人によく現れる症状でもあり、特に朝の運動は日中のめまい予防に効果を発揮します。適度な運動で血流を促進させましょう。しかし運動がめまい予防になるからと、いきなり張り切って1時間も2時間も散歩する必要はありません。10分、20分からでも良いのです。理想は散歩などの有酸素運動ですが、気分が乗らない日は動けるスペースでラジオ体操だけでも構いません。どうしても外に出たくない日は布団やベッドの上でストレッチでもOK。継続して毎日身体を動かすことがめまい予防に繋がります。身体を動かすことに慣れてきたら、散歩の距離を伸ばしたりジョギングをしてみたりと無理のないように調整していきましょう。適度な運動はめまい予防になるだけでなく、血行不良が原因とされる肌荒れや腰痛・肩こりなどその他の症状の改善も期待できます。

便通を整えてめまいを予防しよう

便秘で血行が悪くなると、脳の血流も悪くなりめまいが起きてしまいます。また、便秘が続くと便が腐敗し腸内に毒素が発生します。その毒素により自律神経が乱れ、体調不良やめまいを引き起こすともされています。実は便秘はめまいの大敵。腸に便を溜め込まない生活を心掛けましょう。

便は食べ物の残りカスや水分などから出来ており、便に含まれる水分量は通常70~80%とされています。水分が不足すると便は硬くなり便秘になりやすいだけでなく、排便の際に直腸や肛門を傷付ける恐れもあります。便秘がちな人は普段の生活の中でも特にしっかり水を飲んでくださいね。食事の時や暑い日・運動後などの水分補給も忘れずに。水分補給の他には、便秘解消に効果のある食物繊維を多く含む野菜や果物を積極的に食べると良いでしょう。

ちなみに便器に座ってからは、前かがみになって「考える人」のポーズをとると直腸と肛門の角度が広がり便が出やすくなります。便通を整えて緊張によるめまいを予防しましょう!

緊張による腹痛の予防策

緊張した時をはじめ、電車の中やテスト・面接前など痛くなって欲しくない時や大事な時に限って突然ギュルルと襲ってくる腹痛。痛みで顔は青ざめ、冷や汗ダラダラ…なんて経験のある人もいるのではないでしょうか。自分の意志で動かすことが出来ない内臓は、自律神経によってコントロールされています。緊張やストレスで自律神経が乱れると腸が過剰に働き、下痢や腹痛を引き起こしてしまいます。

完璧主義な性格やストレスを溜め込みやすい人、責任感が強い人や真面目で頑張り屋な人が緊張で腹痛になりやすいと言われています。最近は腹痛を抑える薬もたくさんありますが、腹痛予防には日々の心掛けが大切です。

腹痛を引き起こす飲食物に注意する

香辛料やスパイス・ニンニクなどが入った刺激の強い食べ物・脂っこい物・コーヒー・乳製品などは、良くも悪くも腸に刺激を与えます。緊張すると腹痛になりやすい人は、腹痛を起こしそうな飲食物は避けた方が無難です。胃や腸を刺激する飲食物を口にしてから腹痛が起きるまでの時間には個人差がありますが、ここぞという時が迫っている場合は特に食べる物や飲み物には気を付けましょう。

また飲食物の温度にも注意が必要です。冷たい食べ物や飲み物でお腹が冷えると、血の巡りが悪くなり腸の働きも低下します。水分補給の際も、キンキンに冷えた水よりも常温の水がオススメ。腹痛を引き起こす原因にもなるので、口にするものは冷たい物を避けて常温か温かい物を選ぶと良いでしょう。飲食の際は消化に良い物やお腹に優しい物を意識して、腹痛を起こす原因を作らないよう心掛けてみてくださいね。

よく噛んで食べよう!

急に胃に食べ物がなだれ込むと胃や腸に負担がかかり、腹痛や下痢を引き起こしてしまいます。食べるのが早い・よく噛まない・数回噛んですぐに飲み込んでしまうという人は、食べるスピードを見直してしっかり噛み砕いて食べる習慣を身に付けましょう。よく噛むことで唾液が多く分泌される為消化を助けることが出来ますし、噛む回数が増えると満腹中枢が刺激され、少量の食事でも満腹感を得られるので一石二鳥です。

早食いが癖になっている人は、一手間かかる料理を選んでみてください。骨を取ったり皮や殻を剥かないと食べられない物であれば、次から次へとすぐに口へ運ぶことが出来ないので噛む余裕が生まれます。仕事が忙しくゆっくり食事をする時間が無かったとしても、しっかり噛むことを意識するだけで随分違ってきます。消化不良を起こしやすい早食いを改善して、食べ方から腹痛を予防しましょう。

食べ過ぎはダメ、ゼッタイ!

食べ過ぎも胃や腸に大きな負担をかけ、腹痛を引き起こすので注意が必要です。よく噛んで食べることもひとつの腹痛予防策ですが、緊張で腹痛になりやすい人は暴飲暴食を控え、食事の際は腹八分目を意識しましょう。いくらよく噛んで食べても、量が多すぎると消化不良を起こして腹痛を引き起こしてしまいます。

お腹が空くと満腹まで食べないと気が済まないという人は、空腹の状態を作らないようにこまめに間食をしてみてはどうでしょうか。間食は良くないと思われがちですが、空腹感がピークに達すると食欲も爆発してしまいます。適度な間食で空腹感を和らげて食事をすることで、腹八分目に抑える余裕が生まれます。間食にオススメなのは、ナッツ類・野菜チップス・おしゃぶり昆布・グミ・ドライフルーツなど。コンビニで買える物ばかりで携帯もしやすく、さっとつまめるので便利です。口にする飲食物や温度に気を付け、よく噛んで適量を食べることで腹痛を未然に防ぎましょう!

腹筋を鍛えて腹痛対策!

会社と自宅の往復だけではどうしても腹筋は落ちてしまいます。学生時代に運動部に所属していたとしても、特に腹筋は筋肉がつきにくい上に落ちやすい為、気付けば鍛えていた頃の面影すらないお腹になっている人も少なくありません。腹筋の筋肉が落ちると腸の働きも弱まり、お腹が冷えやすく腹痛が頻繁に起きる人もいます。

まずは毎日続けられそうな回数でチャレンジしましょう。運動を全くしていなかった人がいきなり1日50回や100回を目標に設定すると、3日坊主で終わることも多くなかなか続かないものです。1日10回でも毎日続けることで効果が得られます。筋肉が増えることで代謝UPや血行促進の効果が期待できます。腹痛だけでなく吐き気やめまいの予防にも繋がるでしょう。

まとめ

この記事では、緊張による吐き気・めまい・腹痛を予防する方法をご紹介しました。吐き気・めまい・腹痛の原因が不規則な生活習慣によるものだった場合は、薬で一時的に症状を抑えることが出来ても根本的な解決にはなっていません。症状があまりにも酷い場合は、大きな病気が隠れている可能性もあるのですぐに病院へ行くことをおすすめしますが、症状がまだ軽い場合は予防策を実践して吐き気・めまい・腹痛対策をしましょう。生活習慣の改善は予防だけでなく様々なメリットがあります。この機会に是非生活習慣を見直してみてくださいね!

こちらの記事もご覧ください⇒緊張で吐き気に襲われやすい人の特徴とは?吐き気の原因と有効な対処法

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